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枯れ葉の流れ着く先 【幻:前編4】 「Fictoin Story」 [小説(story) Fiction]

    ☆=ストーリ【前編3からの続きです、是非お読み下さい=☆

     《金沢八景島》

  翌朝六時少し過ぎに目覚めシャワーを済ませた、 今日は夕べからの雨も上がり 近くの海の公園から八景島への散歩に行く準備を整え 今日のブランチのお弁当アメリカンクラブサンドを作る事にしクラブサンド.jpgた、 昨日買い揃えたベーコンと鎌倉ハムとスモークチキン(本当はクリスマスの時に使うターキーを使うらしいが)を少し分厚くきり1cm位バターと黒胡椒で軽く炒めておく 次に溶いた卵に これも黒コショウを軽く振り フライパンに流し込み全体に伸ばし厚めに折り返し半熟位にして二つ折りにする 後はレタス トマトとタマネギの輪きり水に少しつけて置く ピクルスなど乗せ合わせ、サンドイッチ用パンもトーストして軽くバター 粒マスタード等塗り重ね合わせ楊枝で押さえ三角や長方形に切る、あとはリンゴやオレンジをランチバケットに入れ準備終了。

 朝のコーヒーを入れている頃 先生が起きて来た「リュウ!おはよう 久しぶりに良く眠れたわ」「おはよう・・」 不思議そうな顔でキッチンの俺を覗き 「何かお肉の良い匂いに誘われて起されたみたい、何しているの?」 「今日は八景島まで散歩しようと思って ランチのサンド作ったから・・行こうよ!」「へェーリュウが!」「俺だって出来るさ」 先生は調理台のサンドイッチをのぞみ込み「美味しそう それで良い匂いしたのね、解ったわ でも・・」

 「なに?・・駄目なの?」 先生は顔を横に振りながら、少し照れた様に 「うんうん、リュウたら前回と違い別人の様に 凄いだもん!」 「・・・」 「まだ体がだるくてジンジンして 余韻がのこっているみたい・・・意外とリュウは女の子と遊んでいたんでしょう?」

 俺は何故か少し同様して「そ・そんな 先生 ”メチャメチャになりたいって” 昨日云ったでよう だから!・・何かあったの?」「・・・ウーン まぁ~ね 久しぶりにリュウと家でゆっくり出来ると思っていたから それにリュウは嘘へたね 直ぐ解るわよ!」 「だから違うって・・・男の本能だよ!・大好きな人の全てが欲しいから」

 改めて俺を見詰め照れ笑いを隠す様ー に 「ホントかな? でもリュウ素敵だったわ!」エッ!そうだったんだ 内心安堵したが照れも有って「また!そう云うと俺が喜ぶと思って・兎に角 冷たいオレンジジュースでも飲んで シャワー浴びればシャッキとするよ!」「うん そうする 」

 そのまま先生はバスルームに消えた・・ 俺は先生に聴きとれないほど小声で 「・・まったく!開放的で何んでもはっきり云う人だ・・」でも嫌ではなく寧ろ爽やかに感じた、俺は何か別に用事か仕事でもあるのではないかと心配したが ホットした、 

 リビングの窓越しに 穏やかな朝日を浴びながらコーヒー豆をゆっくり擦り 優しくお湯をまわし入れ "美味しくなれ" と念じ暫らく蒸らし ドリップしたコーヒーの入ったコップを改めて鼻先に上げて香りを楽しみ おもむろに一口飲んで思わず 「ウ~ン・・うまっ!」 と一人洩らして海辺の砂浜眺めた、

 ・・だから俺も安心出来るのかな・・久し振りに揺ったりとコーヒーの香りと共に 今までと何処か違う罪悪感もなくゆったりとした幸せ感を味わった。

 間も無くシャワーを終えた先生が 「疲れが取れるから」 とバナナと生卵 蜂蜜少々でミルクをコップ二杯ほどミキサーに入れたミルクシェークを二人で飲み出掛ける事にした。

海の公園散歩道-1.jpg 先生はボーダーチェニックにスエットパーカを着て二人してランチバスッケトを持って出かけた 「今日は香水変えたの?、少し爽やかな匂いだね」 「リュウ、鼻も良いのね、これは以前と同じメーカーのミツコと云うの」 「女の子はTPO考え大変だね」 先生は俺に振り向き「普段職場では付けれ無いから楽しむの・・いいでしょう?」俺に同意を求める と云うより自身に言い聞かせている様だ、

 柴町の海の公園の駐車場に車を止め そこから歩く事にした、 夏には海水浴も出来る海辺と砂浜 それと平行に森林の有る遊歩道(ジョギングコースも有る)が八景島までつながっている、東京湾を挟んで千葉房総半島に夏の様な入道雲が浮かぶ 雨上がりの清々しい初夏の柔らかい日差しと風が気持ち良い。

ヨシ子夕べ.jpg 駐車場で朝作ったサンドイッチと先生が皮を剥いてくれたリンゴなどデザートの入った 竹網で出来たランチボックスをさげ車を降り 森林に囲まれた遊歩道を二人してゆっくりと歩きながら「リュウ! 今日は家でゆっくり休もうと思っていたが リュウのいう通り出かけて来て良かったわ・・気持ちいいね!」と語尾をあげる 俺は横に並んだ先生を笑顔で見て「だろう!」

 先生は少し頬を高揚させながら 自身でも夕べの事に余程驚いたのだろう 同意を求める様に 「リュウ夕べは有難う・・凄く安心感があったから、心から裸の自分に成れて・・自分でもびっくりする様な凄い変化を・・・」

 先生は素直と云うのか 少しは知っていたのかもしれないが自分の変化に余程驚きがあったのだと思う 俺はあまりにも率直な話しに戸惑いと照れを感じながら「うん解かっていたよ 先生って何でもストレート云って・ 其の方が俺も好きだよ」

 少し顔を赤く染めながら「リュウだからよ!リュウには何でも話せるし 私の全て知って頂きたいから、それが本当に私達に取り安らぎを与える事に成るからと思うのよ」 「俺 大分遠廻りしたが無駄ではなかったよ・・互いにやっと安心して休める処 見付けられたね!」 「ええ リュウといると安心して自分で居られるの」

リュウ黒T優しい.jpg 「初めの夜る 先生が俺に気を使っている事 凄く感じていたよ、先生の優しさと心からの安らぎが嬉しくて あんなに感動し安らぎを覚えた事なかったよ」「・」「本当に先生に逢えてよかった!」

 「ほんとうに?・・最初の時 前の奥さんの事も聞いていたから 本当はリュウが何も知らないのかなと思って 物凄く恥ずかしかったのよ、でもリュウは繊細で傷つき易い人だからと思い本当に顔から火の出る思いって・ あの事よ!」

 「うんごめん 知っていたけど あの時凄く嬉しかったの、あんなに心から休めた事無かったから 先生の優しさの中に何時までも浸っていたかったから、俺!本当にあんな幸せ感じた事はなかったよ」

 「本当に?」少し首を傾げ疑う様に俺を見つめた 「うん 本当だよ!」 先生の顔がパッと明るくなって「それなら良かったわ..それと私、昨夜 初めて 本当に自分がどうかなってしまいそうで・・思い切りリュウにしがみついても あんな凄い!」「うん」とアイズチをして 先生は初めて余程びっくりする程の体験をしたのだろう 俺は慌てる様に先生の言葉を遮ってはずかしい思いをさせまいと話を変えた

 「世の中の夫婦下手に気取っていないで お互いが欲しく求め会った時を思い起せば離婚は少なくなると思うよ、そのくせ人にはその行為を下品とかいって 子供作っているし・・矛盾しているよ、マリヤさまで無い限りどんな人でも父と母の愛から生まれたんだから」

 ・・「動物みたいに、ただ子供作る為の考えの方が余程不純だよ・・愛が強く有るから相手の全てが欲しくなり知りたくなるの・・先生は そう思わない?」 先生はどのように答えて良いか戸惑いの表情をみせ 「リュウ 意外と語るのね・・うん今はどう答えて良いか・・何でもない続けて!」

 語るなんて言われ事初めてだ!面白いと云うより知性をかんじた それを期に俺は堰を切った様に話始めた

 「人は色々だからって言いただろう..もっと単純になればいいじゃぁない!、人には心が有り愛があるから、自分達にとって寄り良い方法を考えるのが当然、皆環境と育ちや顔も違うし 考えかたも違って当然・・頭を使う人ほど想像力豊かでそれぞれ違いがあると思うよ、食べ物にしてもそれぞれ好みが違う様に」 「・・・」 先生は無言で話に耳を傾けていた

 「本当に向き合って話合う事が大切だと思うよ、それと一方だけを押し付けず二人を認め合い尚、出来れば共有趣味を持てたら良いね、・・ なーんって云ちゃって!」 「・・・」 「旨くは言えないが 俺に似合わない理想なんか言って」

 何故か今までこんな事を話した事が無い 俺自身に驚きと言葉に照れを感じてしまった、もっとも 人のことは云えないけれど、前の人とは散々話し合ったけれど 一旦出来てしまったイメージを如何しても変える事が出来ず 俺自身の全てが壊れてしまうような気がして何も出来なかった まぁー 他人に話す事でもないし 況してや他人の事など云えないが と思い

 俺は 「人って 何千年 何万年 繰り替えされて来た行為なのに何故 素直に話し合えないのかな?それとも余り開放的でも 刺激が薄れる事を考えてかな~?・・・・だから秘め事と言うのかな?」

 先生は これほど話す俺に驚ききも有ったのか 少し途惑いがちに 「フッフッフゥー、秘め事って何か危険な香りがするよね リュウって変わったというか面白い見方をするのね・・・」”先生だって そうとう変わっているよ” と思いながら

 俺は尚も 先生なら俺の気持ちを受け止めてくれるのではないかと思い、俺は初めて自分の存在やこの世界についての疑問をぶっつけて見たいと 俺の考えを話し続けた

 「俺は人間やこの世の中で、この宇宙で生きている生物が生殖を繰り返し、他の生物の命を奪いあい 時には人間どうし命を奪いあいってまで生き延びる それが全生物の宿命かも知れないが?意義がわからない! 況してや人間同士の殺し合いが無かったら人は増え続けこの地球から溢れ出てしまい、地球を食いつくし飢えた人々のもっと悲惨な殺しあいが始まる そんな事に目を背け どんな頭の良い学者や著名人でもそれを解決した事がない!

 子孫を残し続け何億万年後、何時の日か此の宇宙を支配するためか?其れが 俺にとって何の意義や意味が有るのか?、何故俺が此処に居るのか? 俺の存在にどんな意味が有るのか何も解からないよ?・・俺が死んだら どの様に発展しようが 此の世界は消えてしまう、全て無意味ではないのか?自分が聞いたり観た範囲の事しか解らない・・俺の知らない世界で何が起きようが無意味な事だ!

 誰が何かをしてもどんなに立派な事をした人でも 俺の世界の中だ、だから自分だけは特別だろうと思ってしまう!、俺だけは この世の建造の神から何か特別な使命を与えられたと思い 自分の価値を認めたいが為に?!

 本当は何も解らないし 況してや生きている意義など解らないよ、この宇宙や自然はそんな個人的感情や営みには無関係に変化して行き 余りにもちっぽけな存在だから、尚更この世にとって俺とはなんなんだと思うよ!、

 元々 誰が為の価値か?誰が価値を決めるのか?、評論家がもっともらしい価値観を述べるが果たしてその人に価値があるのか?価値観の本当の意味が解っているのか! 生きる為に腹が減るから何の思いも意味もなく他の命を食べつくし、一体何の為に誰に認められたいのか?動物の本能ように他の人より生き伸びる知恵を知る強い男で有ったら、良い女に認められるのか?、いったい基本の価値とは何なのか?、何も無い価値を俺だけは特別だと思いたいだけか..

 でも、そう云う俺も現実には、先生に強烈に引かれ、俺の価値を認められたい為の煩悩だらけや矛盾だらけの俺がいるよ!。

 存在理由も解らない俺が何故?少しでも優秀な子孫を残したいのか?今は生きたいと思い凄く愛されたいと思っている、愛さずにはいられない本能が頭の中を渦巻いている俺がいるよ、全く矛盾だらけで、何の価値も無い煩悩に苦しむ俺が何故生きているのだ?と思うよ

 なんだろう、普段無口な俺がこんなに理屈っほい話、気恥ずかしく普段はとても出来ないのに不思議だ まるで何十年も話さなかったかのように、今までこんなにペラペラ喋り恥ずかしくもなく自分の言葉に酔って興奮している こんな事は初めてだ、俺を理解出来る人に出合ったからなのか!

 先生は優しく包み込む様な瞳で黙って聞いていたが、まるで子供を諭す様に 「神は天地創造を五日間で成し遂げ、先ず天地を創造され 次に光と闇そして7日目に安息とされたと云われているそうよ」

 きっと生きる意義を説明するための聖書の話だろう、その先の話が有るだろうが俺は遮った 「きっと  ”六日目の話だろう、神をかたどった男女を作って産めよ増えよ、そして実を付ける草木を全ての生き物に与える”  だろう そんなご都合主義 俺れには解らないよ!」

 先生は何か言いたげに 「でもね・・・・何でもない 続けて!」 何かを話かけたが説明を避け俺の話に興味を抱いたのか?俺に話を続けさせた

誕生.jpg 「俺は科学的解明により、この世界が出来たビッグバーンで この銀河が出来、太陽との距離がちょうど良く微惑星の衝突合体により燃え盛る星が約46億年かけて、こんなに綺麗な水の星 地球が生まれ、流れ星や彗星の様な箒星が撒き散らしたアミノ酸やバクテリア(aminoacid)に因って生物が生まれた事なら理解出来るけれど、神など信じられないよ!」

 ・・「でも如何してアミノ酸が出来たのか解明されていない、その解らない部分を神の領域としたのか?・・・でも今では化学が進みそうのような意味で神の領域を侵している様な気がするよ」 「・・・」 先生は尚も無言で俺の話を催促する様に顔を傾け問いかける眼差しをした

 「しかもこの宇宙の何億万年のほんの一部でしか無いのに何故、世の中こんなに不条理に出来ているの?ましてや自然は無情だよ!」

 「・・でもね 時々ちゃかり 神様にお願いごとする事あるけどね、俺のは自分に都合の良い神様だけど、自分でも話している事がごちゃごちゃで解らなくなるよ アハッハ!」

 先生は俺を否定するでもなく 「フッフフなにか リュウって ”神は死んだ” の哲学者みたい、何となく納得させられるけれど、私はこの世の創造 ましてや宇宙の事など不思議な事ばかり解らないわ、だからこそ神に委ねるのかも知れないわね」・・「それにリュウが云う様に 宇宙の時間では瞬間な出来事だからこそ 精一杯生きるのよ!・・それで少しでも自分が生きた証しを長く子孫に伝えていくのよ」

 何故か全てを理解して包み込む様な眼差しで受け止めてくれる先生に出遭い嬉しかったが、それとは違って出る言葉は

 「おだてないでよ ”ニーチェやソクラテス” ではないよ、ただ屁理屈屋の ”阿呆イズム” の人だって云いたいだけでしょう!俺は物知り顔の哲学者や評論家が大嫌いだよ」・・「そういえば、俺と同じにニーチェ自身が神の様な強さが持てなく闇の世界をさ迷っていたのだと思うよ」

 「面白い事言うわね、ニーチェの心の中までは私には解らないわよ!」 「・・」 「 ニーチェのアフォリズム(aphorism) をかけたのね・・リュウをそんな諷に思っていないわよ!」 「・・・」 「何でも解っている様な顔をしてリュウの様に悩んでいる人をセセラ笑っている人の方が大嫌いよ!」

 ・・先生は俺に問いかける様に俺を覗き込み 「でもね!今のこの幸せは事実でしょう?」 「あぁーそうだよ!」 俺を確かめる様に 「でしょう!良かったわ!・・それに他の生物は解りませんが ただ生殖を繰り返すだけでは無いの 人は一人では寂しくて生きていけないのよ・・今の元気なリュウには解らないでしょうが!」 「・・・」  「私がこんな事を言って良のか・・兎に角 医療に携っているからこそ不可思議で神秘的な事に沢山出合っているのよ、まるで神の力のような出来事が有るの!」

 たぶん職業がら、お年寄りに限らず孤独に去って逝く人や奇跡的に生き延びた人々を沢山見て来たからだろう 

 先生は力を込め俺に確認を取るように 「リュウ!リュウだって、たった今幸せだって云ったでしょう!一人で感じたり、分かちあったり、する事が出来る?」 俺を覗き込む様に訊ねた 「うん、先生を知った今は幸せだよ!そう思っている」

 「私もよ! 現実にリュウに遭え 切ないほどいとおしく愛してしまった事に感謝するわ、そして今最高に幸せよ!・・愛は人を特別な存在に変えるのよ それだけじゃぁいけないの?」 俺は同調するように 小声で 「うんうん・・・嬉しいよ」 合い槌を打った

 「リュウ・・この世の全てに存在に意義があると思うの、..リュウの云う通り宇宙の力は底知れない物よ、でもねリュウはその様に云いながら  ”俺の命俺がどうしょうと俺の勝手だ”  と自分で生きていると思っているでしょう?」 「・・・」

 「でもそれは違うと思うわ私達は生きているのでは無く 生かされているのよ、そのうえ意味は解らないが地球上の生物達は競って子孫の繁栄を求めているの、それが定めなの!、だからこそリュウや私が此処に存在するの・・

海の公園-1JPG.jpg そして 命は各々与えられた時間、その中で与えられた定めに導かれ この巡り合いの奇跡に ただ感謝し素直に受け入れば良いでしょう..リュウ!」 「・・・」 俺の考えは少し違っていた ”先生それは きれい事だよ!俺は生かされて居るのでは無く生きてる実感が欲しい!” と心の中で思っていた、先生は俺の気持ちも知らずに話続けた

 「私達のこの不思議な巡り逢い想像できた?解明できる?・・」 俺は黙っていては解らないと云うおもいで 「・・うんうん・・」 と首を横にふった、

 「それもこの世にリュウのお父さんとお母さんの愛があって、又その父と母が存在して そうして皆に愛されリュウが生まれたのよ!例外はあるけれど、私もよ同じ様に愛され生まれてきたの・・其の上 リュウと私が偶然再会した事 不思議でしょう?、リュウ説明できる?」 「いや・・・」 俺は首を横に静かに振ってその先の言葉を待った

 「・・それでね先ほど話したように此の与えられた時を大切に伝え生きなければならないの」 「・・そうかも知れないよ、俺も先生に逢え最高に幸せだよ」 それは事実だ!そう思っている

 それに無闇に否定せず俺を確り受け止めてくれる、やはり先生は現実的で何時の間に説得されてしまう、凄いや! 「幸せに思う心、其れが大切な事よ、与えられた命に悔いの無いようにね・・その中で自分なりの意味を見出せばいいんじゃない・・

 それでリュウ、話を戻すはね、少なからず人はね日常の生活の中で性に対して罪悪感を植えつけられて居るの、それはね、愛情も無く性だけに溺れ、子供が出来てしまう事を恐れ、戒め、防ぐ為と思うわ」 ・・・「リュウもう少し話して良いかしら?」 「うん」

 「逗子の海岸で話した時、納得いかない様だったから、リュウの言葉を借りるのなら、この地球上の生物全て、理由は解らないが子孫を残し繁栄させ様として争っている、そのとおりだと思うわ、人でも動物でも子孫を残す為に、心とは別な処で勝手に反応が起きるの、それは健康な証拠、決して悪い事ではないわ、それより正常の若者がそんな気持ちが起きない方が病気か異常よ!・・

 ・・人の本質を見ないで、理論や知識だけを押し付ける大人達が偏った変な道徳を押し付けて、青春期を迎える子供達が戸惑い、悪い事と思い隠してしまうから、歪んだ考えになってしまうの、人が生きて行く上で最も重要な事を避けているの、その時期にちゃんと向き合って話す必要が有るのよ」

ryu & yoshiko 海辺.jpg ..内心、嘗ての俺、心が痛むよ.. 話題を変えようと思い 「海辺に出よう!」 「ええいいわね、行きましょう」

 二人は林の中の遊歩道を抜け波打ち際の砂浜に向かった八景島入り口に続く大橋を目標に、海辺の波打ち際の寄せ来る波と時々遊びながら楽しく歩いた、時々吹く爽やかな風が優しく通り過ぎて行く、俺は悪戯心で先生を波打ち際に押しやった

 「フフ、波が来るよ」 「キャー、リュウ押さないでー濡れちゃうから」 時々大きく寄せる波を楽しげに大げさに避けながら、俺に一層寄り添い先生は話の続きを始めた

 「それでね、こんな話子供じゃないし誰でも知っていると思っているでしょうが、皆疎かにしがちです、リュウはウンザリすると思うが聞いてね」 「・・うん」

 「今では学校でも教える様だけど、先生自身が偏見を持ち本当の意味を余り理解出来ていないと思うわ、だから、教わる者が理解出来ないのよ、理性を教えることは、其の行いを偏見無く見つめ理解した上で説明すべきよ、動物達には自分で育て無くて、子供自身が生きる能力を持っているから、ただ子供を生み続けて強い子孫を残す事が出来る物と・・

 ・・人間はそうは行かないわ、子育てを必要とする動物達もね、子供が物事に耐えれる身体が出来上がるまで親の手が必要なの、其れには子供に愛情を持ち夫婦で助け合い、自立するまで育てる必要が有るの、経済的にも、子供に社会で生きて往ける善悪を身に付けさせなければいけないの、そこでここからが大事な事よリュウ確り聞いて!」 「あぁ聞いているよ!」

 「お互いがただ感情や欲望だけに身を任してはいけないのよ・・・今までのリュウの様な刹那的生き方では本当の愛は決して生まれはしないわ」 「そんな事は無いよ・・・すくなくとも今は」 「本当だったら嬉しいわ・・カーレースが悪いとは云ないけれど・・リュウはレースに逃げているのよ」 「だから!そんな事は無い!と言っているでしょう」 まるで以前の俺を知っているかのように内心、心の中をズバリと突かれた思いであった。

 俺は堪らなくなり、もう一度、先生を波に向かって、軽く押した先生は笑いながら 「もうーリュウたら、だめよ!リュウはそんな事、知っているよって顔しているけど、さっきも云ったけど、疎かにしがちなの!大事な事だから!ちゃんと聞いて」 「うん!」

 「若い時はどんなに駄目だと言っても、沢山恋愛するでしょう相手を好きになる事も大切で自然だが、欲望を愛と勘違いしているの、本当の愛や愛情は互いを慈しみ、その結果を・・其処まで考えなければいけないの、それが正しいと思うけれど・・

 ・・リュウは、行き過ぎ、純粋過ぎるほど純粋の事が、返って人を傷つけてしまう結果になってしまうの、時として、愚かなのも人間よ、..”結婚は一方だけでは無く、自身の体も心も受け入れ、其の上で相手の事を考えなくてわ”..旨く説明出来たかしら」

 やはり先生だ確り自分の意見を述べる たぶん以前の結婚の失敗が何故か教えたかったに違いない、其の場の気分ではなく 確かな愛で家庭を作る責任を求めていたからだろう、よほど子供に見られたのか リュウ愛し合う事は父親になる事よと念を押されている様で何かたまらなくなり

 「 そんな事解っているよ!、・・人を好きになるのに理屈や理性ではないよ!」 「確かにリュウの云うとおりだと思うわ、だから大事なのは其処からなのよ!リュウ解るでしょう?」

 「もー子供じゃないよ! さんざん苦しんだから 建設的なバランスと責任でしょう、こんな時も先生はシュール(surrealisme:f) 超現実的だよね」 流石 先生だね相手が解かる様に説明する事、当時も病院での説明や態度に感銘して尊敬し 本当に信頼出来る人と思ったよ、本当は俺自身 身を持って痛切に感じた事を解ったのであろう

 「ごめん!解っているのよね 説明する事も無かったね、責任感有るし それがリュウの素晴しい処でもあるのにね」 なにか責任を押し付けられたようだ!

 先生は俺の目を真っ直ぐ見詰め 決断した様に「それで 昨夜の事だけど私話す事躊躇ったんだけど リュウに私の全部を知ってむらう事が良いと思い..なんて云ったら良いのか..初めての経験よ! 自分が自分で無いような、ほら、大学生だった頃友達の頼みで女の人が足りないからと浅草で、お祭りの御神輿、担いだ時にアドレナリン(adrenaline)がどんどん出てハイになった時のような、少し違うかな、とにかく今まで感じなかった感覚!..真っ暗な海へ何処までも落ちて行く恐さに、リュウの腕にしがみ付き快感と不安の中で漂っている様な、それが物凄い耐え難い快感になり」何だ!結局俺に話したいのか!

 又、先生は少し恥ずかしそうに言葉を探し話を続けた 「それからも とどまる所が無く襲ってきて、身体中の肌に電気が走り体の奥底から全身の一つ一つの細胞に血潮が沸き上がって一つづつ弾け軈て 絶え切れない物凄い快感が押し寄せ意識が霞んで行く中、別な生物が勝手に動きだして死んでしまいそうな快感の波が寄せては返し何回となくとどまる事無く押し寄せて来る感覚・・薄れて行く意識の中で、貪欲にも、もっと もっとリュウと溶け合い一つ成りたく もっとリュウが愛しく欲しいと思う気持ちで、本当にこのままリュウを感じながら死んでも良いと思ったわ、反面 自分の体が悪魔に支配された様で恐くなったの!」

 「俺だって一緒だよ、なんて素晴しいかと感じ絶対離さないと思ったよ」 先生は少し頬を染め俯きかげんに「本当に?恥ずかしいわ..私、淫乱のようになって・・理性を失い..軽蔑しない!・・・でも本当にリュウ子供が欲しいと思ったわ」

 そうなのか 男と女の違いなのか?俺には正直 子供などの実感が無かった、只々先生の全てを知り全てを俺のものにしたいと思ったからだ

 「馬鹿な事云うなよ!意味が違うでしょう、こう云う事 理性を持ってしている人の方が気持ち悪いし恐いよ、やっと理性を取り払い開放される事が出来、お互い本当の自分なれ初めてこんなに安らぐ事が出来 先生は普段でも美しいのに女性の究極の美しさに初めて触れた思いだったよ、お互いの全てを知ろうと心まで裸になれ一つに溶け合い求め合い何が悪いんだよ こんな巡り合い二度と無いよ、出来る事なら先生のすべてを自分の身体の中に取り込みたいよ、・・なんで卑屈になっているの、俺初めて素直に感動したよ なんて素晴しい人だ!と思ったよ もっと大事にしなくては先生が教えてくれたでしょう? たまには全ての束縛から解放されても良いと思うよ、悪魔では無くそれこそ天使でしょう!」

 俺は先生との空白の時間を少しでも取り戻し、先生の全てを知り尽くしたかったからかも知れないが為に激しく求めたのかも知れない。

紫陽花八景島.jpg いつの間にか海と島を繋ぐ 八景島入り口の広く長い大橋を渡り、正面の大きなメリーゴーランドを過ぎ 丁度季節的時期であろう見事に咲き誇った紫陽花が綺麗である、なだらかな坂道の両脇に紫陽花の咲き誇るあじさいコースを歩いていた、時折 ”綺麗!” 俺を促すようにささやき同調を求める眼差しを俺に向ける、俺はただ頷いてみせる。

 先生は思い起こすように、顔をほんのり赤らめ

 「リュウ やっぱり、あれは悪魔よ!、あの耐え切れない苦しさの中で痺れる甘美さと快感、まるでドーバミン恍惚の嵐中に迷い込んでしまって、嵐の渦に巻き込まれ光を失った暗闇の淵深く限りなく落ちて行き自分が破壊されてしまいそうで恐かったの」

 「それで良いと思うよ 其れに先生はそんな事は無いよ、今だって冷静で自分を分析しているでしょう、もうオキシトミンが出ているよ それとエンドルフィンかも知れないよ、たまには普段のストレスを開放してくれる場が必要だよ、脳は危険を感じると自然に制御する物質を出すんだよ」

 「如何して、医者でも無いのにそんな事知っているの? それに付け加えるなら精神的に健全で健康が条件ね」

 「まあーね、コンピューターでロボット作りたくて 頭の構造の事少し知りたく感情の事も勉強したの、ドーバミン・ニューロン(Dopamine-neuron)とか 神経伝達物質など、それと苦しさとか痛みも快感に繋がるんだよ」 「そうね それで・・本当にそう思っているの?」

 「当たり前でしょう!先生自身が教えてくれたんだよ」 「本当に?..リュウは悪魔よ、もう虜になってしまったわ」 「そんな! めちゃめちゃにしてーって!」 ・・そう云えば、先生の体全体がうっすらと汗ばんでいたな・・ 先生は俺を見詰め 「モゥ~ リュウったら!  其れくらいリュウは 私に悪魔の魔法をかけたのよ!」

 「だから解かっていると云ったでしょう、裸の自分を受け止める此れが本当の愛だよ!本当に先生素直で清清しい位 なにも心配する事では無いよ むしろ素晴らしい事でしょう、女性だって顔が違う様に生まれ持った能力や感じ方も違うじゃぁないの?相手の人が良ければそれでいいんじゃない 俺はなんて幸運な男かって思っているよ・・

紫陽花八景島2.JPG ・・それと頭の良い人ほど想像力があり 高い常識との葛藤があり それが外れたからより強く感じられたのだと思うよ、俺達 長い時を架けやっと出会えたの」だよ、..本当に先生の事可愛いなって感じたよ!」

 先生は俯き加減に目を伏せ 頬をなお更赤らめて 「本当に? うれしい!ありがとう・・こんな事 話せたのリュウだけよ」 「本音を話し本音で接っしようて言っていたの・・先生でしょう!それとその事知らなかったの?」

 「私は婦人科では無いわよ、だいいち婦人科でもそんな事教えないよ 知る訳け無いでしょう、自分の体が恐いような本当に複雑な気持ち」・・「リュウに生意気な事言えないね、私自信心の偏見が有ったのかもしれないわね・・・でもねどんな事が有っても やはりリュウだけにしか話せないわ」

 先生は改めて確認を取る様に俺を見詰め 「ただリュウに喜んでむらえるなら幸せよ」 俺は黙ってコックリと頷いた、 それを確かめた先生は遠くにぼんやり目を移し自信に呟く様に 「この世の中で何人の人がいるのかは判らないが 幾千もの瞳がとめどなく交差する そんな巷でふと見詰め合いたちまち恋に魅せられ運命と言うか選ばれた二人が組み合わされ」(You & I destined soul mate, Fated deepest love that is meant to last)

 また歩いて来た海辺を振り返り俺に向かって 「よし子とリュウの様に これ以上在り得ないほど深く深く とても深く!、これ以上の愛は無いと思うほど!私達は愛し合っているんだと!、本当に嬉しいし喜びと感激と想像を絶する快感の中で このまま全てが永遠に止ってしまえば良いね、この大空に舞い上がる様な精神的開放感 これで本当に良かったと思ったわ! こんな幸せが有るなんて!」

紫陽花-1.jpg 多分、みなと未来での俺達の出会いの事を詩にしたのだろうか?それとも俺に強く訴えたのか?。

 「先生って凄く不思議? 現実的なのにこんなに詩的な処もあるんだ!、何かを我慢すれば何時か亀裂が起きるよ おれ自身が体験してきた事でしょう、誰に迷惑掛けるわけでも無いし お互い苦痛で無ければ助け合うのが当然でしょう、夫婦ってお互い裸の心で助け合う物でしょう!、其れが心から休める事 先生自身が教えてくれたんですよ!」 つい俺は怒りではなく理解されたくて、声が荒くなってしまったのか

 「私だって女よ!こんなに幸せで、詩的になる時もあるのよ、リュウの云う通りそんなに力説しなくても良く分ったわ..それでね 私が年を取って自由が利かなくなったら、下もの世話リュウ以外してもらわないわ」 「それは大変だ!男の方が寿命短いよ 俺がしてむらうよ」 「だめよ、リュウに一生愛されリュウに見守られて一生終わりたいわ、おばーちゃんになっても愛していただける?」

 「ハッハァ!長生きしないといけないな、やはり先生は現実主義だ」 「そうですよ、私寂しがりやだから一人で生きられないわ、本当にお願いするからね 本当よ!」 やはり先生という立場、そうしたいろいろ沢山の人を見てきたからだろうか?

 やっと、俺の曖昧な説明でも 先生は安心し先生自身を受け入れたようだ、..「きっと自分でも解っていない心の奥底で眠っている物が安心観の中で素直に呼び起し解放されたんだよ、もう何処かで不満も感じられないと思うよ もう何も心配すること無いよ..本当に俺はラッキーマンだ、誰かに叫びたいくらいだよ」

山紫陽花.jpg  先生は確りした口調で 「それと、私の周りの世間と云う牢獄と私自身を巻きつけていた鎖を、リュウ 貴方はいとも簡単に解き放し開放感を与えてくれたわ、結婚している世の中の女性 皆こんな幸せを感じているのかしら?」 「さーね? 意外と自分自身の中にある物だよ、一歩踏み出し心を開けば簡単だったりするものだよ」 これは俺自身にも言い聞かせる言葉かも知れない

 先生は本能的に何時も何か掴みきれない心の奥底から湧き上がる物、それがたとえ悪魔?であってどんなに恐くて不安に晒されても知らなければ収まらなかったのでは?常識を超える恐さであっても知りたいと感じていたのでは..そして余りにも自身の変化に不安を覚え話さずには居られなかったのではないのか..そんな話をしている中に穏やかな風に送られ八景島のシーパラダイス付近に来ていた、

 紫陽花が昨日からの雨上がりに一際綺麗に輝き咲き誇っている..まるで先生の様だ、其の時々で色が変り華やかに ある時は清純な真っ白やブルー・シアンの清楚で有り又妖艶で怪しげな紫に雨を求め雨に打たれる度に一層輝きを放ち、やがて真っ赤に燃え上がる情熱的タンゴの調べの様に..俺はヨシ子に時折降り注ぐ雨になり 時には輝く光りになり 紫陽花の様に..先生を!..

 「リュウ 如何したの?急に黙り込んで」 俺は何か見透かされ様で少し慌て戸惑った 「うんうん、紫陽花が、綺麗だな~ぁって」 あじさい祭りも有ってか沢山のカップルが楽しそうに行き交っている、見事な花が咲き誇る あじさいの滝と名前の付いた階段を下り

八景島シーサイド ミージアム.jpg 「あの楽しそうなあのカップルも こっちのカップル達も色々楽しさも悩みが有ると思うよ、・・お腹空いたね! 何所か据わる処決めようよ」 「リュウって突然 話がお腹に行くのね、ネエ~あそこの水族館(八景島シーパラダイス)の入り口近くのサービステーブルにしょうよ」 「じゃぁー そこの空いているテーブルにしようよ、俺 何か飲み物 自動販売機で買って来るよ、何にする?」 「なににしょうかな ジュース? お茶が良いかな..こんな事 今まで無かったわ 後でソフトクリーム食べたいな! 何かリュウと居ると子供に帰ったみたい

 朝準備した、サンドイッチを食べ 「リュウ こんなに近い処なのに私し久し振り、今まで沢山高級なレストランやホテルの会食に行ったけれど リュウと一緒だと全然問題にならない位楽しいし・・凄く凄く幸せ!・・、サンドイッチ凄く美味しいから沢山戴いちゃった リュウと一緒だと太りそう」

ヨシ子解った.jpg 俺は少しニヤ付き 「屋外だから美味しく感じるかも 大丈夫だよ 今晩 俺が運動させてあげるから..、今日は色々考えるのよそうよ 楽しくしよう」 「ウッフ! リュウの云う意味解かる様になったよ! さっきリュウが紫陽花見て あんなに慌てて リュウの考えていた事解ったわ..フフ 今夜一杯お願いしようっと」

 俺は自分で きっかけを作ったのに なにか恥ずかしさもあり「パカ!」と云って先生のおでこを指でつついた、まあー当らずとも遠からずだ「アハァ リュウ赤くなって照れてるよ 図星でしょう」「まあーね もっと意味深いよ」 先生は首を傾げ覗き込む様にし「どんな事どんな意味? そうそう!紫陽花って変化って意味もあるけれど、移り気の花言葉もあるのよ」 意味ありげに俺を覗き見た。

 俺は何故か慌て 「そんなんじゃないよ!」 何処かに罪悪感が残っている俺と違って なんって明るい人だろう。

  先生は言い過ぎたと思ったのか話題を変え 「ねー 水族館でイルカショー見ようよ」 俺は余にも突飛事にしばらく答えに戸惑った 先生はもう一度訊ね 「どうするの?」 「あぁ!水族館なんって俺には関係なく想像も出来なかったよ、子供達が沢山だね」俺は少し迷い「 いい機会だから入って見るか」「私もよ 一人では何か入りづらいでしょ」「だよね」。

 俺は少し気恥ずかしかったが 先生と切符売り場に見知らぬ子供達と並び戸惑いながらキップを求めた、売り場の女性の説明を聞いたがさっぱり判らない、暫く迷っていると 隣に並んだ子供が何を求めたら良いか解らなく思った俺をみて 得意げに大人びて「お兄さん、アトラクション等セットになった方がお得だよ」 母親と何回も来ているのであろう 「あ!そうー 有難う」売り場のお嬢さんに向かって「じゃぁーそれ下さい」 何とか焦りながらキップを手にした、

 その子のお母さんと顔が合い 思わず互いに苦笑していた、俺の戸惑いをみて「フフ!リュウの困った顔見ちゃった!」 子供の様に素直に楽しく喜んでいる先生を見て、連れて来て良かったし そんな先生が居てくれ幸せに感じた

  入り口のお姉さんにチケットを渡し蛍光塗料のスタンプを手の甲に押され 思わず二人して子供の様な笑顔で見合った、入場すると中は薄暗く真正面に見上げる様な巨大水槽に沢山の珍しい魚が群れを作り元気に泳いでいる 左右の壁にはそれぞれの水槽に熱帯魚や海の動物達があちこちに見えた、

 俺はふと思いつき 美しい派手な模様の熱帯魚に見入っていた先生に尋ねた「ねぇ先生 何所か旅行したくない?」「そぅーね リュウ今は駄目なの病院のスケジュールも有るしね、それよりね今はリュウと云う心の大陸を旅をして新しい自分探すの、始めリュウはアメリカ大陸かなと思ったけれどヨーロッパ大陸だね 時々見知らぬ女の子が出て来たり..?」

「そうか そのうち行こうよ ね!如何してヨーロッパなの?女は無いよ!」「そうね、始めリュウはアメリカ的と感じてただ野生的で大ざっぱな人と思っていたけど、リュウと言葉交わし接して以外と繊細で多面的な所が有ると思ったから」

シーパラダイス.jpg 館内の放送でイルカショウが始まることが告げられ、子供達の興奮した ざわめきと共に押出されながら 巨大水槽のトンネルの中をエスカレターで移動し頭上を鰯の大群が銀色や青く光り エイや鮫など泳ぐ中を感動しながら 大きなプールの有る会場に着いた、

 何段もある大観覧席のちょうど中ほどに先生と並んで席を取った、孫と一緒のお婆さんや若いお母さん 子供達ばかりで何か場違いの所に迷いこんでしまった様だ、ちょっと小恥ずかしく思う、

 やっと落ち着き先ほどの話の続きを始めた「やっぱり先生だね 云う事が違うよ、又先生って云ってしまった ごめん」 「リュウに云はれたらくすぐったいね、いいのよリュウが蟠り無くなるまで..今はね リュウと出会い何か新しい自分を見つけられそう!、全てが新鮮で子供の様にワクワクしているの..もう歩き始めているわ、私の中で リュウが導いた新しい出会いも有ったし、少し角度変えて見れば色々見えて来たのよ みんなリュウからの刺激よ」

 「俺、褒められているの?先生の生きた世界と俺の世界が余りにも違うからでしょう」 「そうよ、だから自分以外の世界は認めなかったのよ、それをリュウが変えてくれたの 本当の人間的な暖かい物をね」

そんな会話の中でも 時折ふと見せる悲しげな表情が気になり 「先生!、如何したの心配事でも..?」 「なにか 余り幸せ過ぎて不安で恐いの! このままリュウを駄目にしてしまうのでは無いかとか、リュウがいなくなってしまう様な 時々頭を過ぎるのよ、幸せなのに変よね!」 「先生 俺なら大丈夫だよ!、それより俺の方が先生の人生を狂わせてしまうのでわって」 とは云ったものの、俺自身の方がレースへの不安が過ぎった

 「ちがうわ 私が変えようとしているの、今になって解かったわ 前の奥さんの事持ち出すの嫌でしょうがリュウのレースの事よ、毎日心配になるわ あの時は冷静に考えられたのに、誤解しないでリュウの夢は消したくないの、それと世間の目 もっと強く成らなくては」

 時々ショウの歓声で聞き取りづらい 白いイルカに乗ったおねーさんの演技が大喝采を浴びていた、俺達二人だけが観衆から取り残された様にぼんやり見つめながら 二人の話にのめり込んでいた、

K-ryu.jpg 「確かに危険もあるよ でも普段の生活でも危険だらけだよ、況してや戦場カメラマンや救命隊 登山家 いっぱい居るよ」 「そうだと思うけれど」 「もう会社務め嫌なの 互いに足の引っ張り合いや本心で話さず影での中傷等」「何処の世界でも有るのよ リュウは最と大人だと・・ごめんなさい 今の取り消すわ」俺の険しい顔を感じ取ったのか?「だよね!俺も何度も」俺の後の言葉を遮る様に「ごめんなさい!心無い事を云ってしまって」「誰も同じ事云うよ もういいから!、車の話しょう」

 先生の答えを待たず「レースはね 単純に見えるが 色々戦略も有るけれど全ては自分との戦い、影での汚い工作も無く実力勝負・・走り切った達成感と結果が直ぐに判る事だと思うよ、俺単純だから」 「ま~ぁ、謙遜ですか?リュウは複雑でなかなか解らないわよ」「そうかなー?」 「リュウの話は解っているわ、でも理屈では無いの リュウがレースに取り組んでいる時の輝いている目、そこが好きなの!でも恐いの!」

 「もう走り初めているんだよ、前に進むしか無いよ」 「そうよね幸せすぎるからリュウを失う事など出来ないわ!、リュウの云う様に進むしかないよね」

 「ねーぇ帰りに鍵屋によって私とリュウの家の鍵作りましょうよ 良いでしょ」 「うん そしよう又明日から1週間会えなくなるから」 「リュウ 会いたい時には何時でも来て良いのよ、私だって会いたくて寂しい時有るんだから気を使わなくて良いのよ」

 「ありがとう そうさせてむらうよ、明日から今週末俺のビックレースのデビュー戦の準備も兼ねて明後日辺りから富士に行くから」 「じゃー今晩は私の処に居てくれる?」 歳上のせいも有り、本当にハッキリ自分の気持ちを言う人だが決して押し付けではない所が流石 「先生が駄目と言っても側にいるよ」

 観覧席の人々が立ち上がり席を後にしていた周りの気配を感じた先生が 「あら!・・リュウ!ショウは終わったみたいよ」 俺もイルカ達の演技用大プールに目を移し 「本当だ、俺達も出ようよ」 ・・暗黙の内に此の出会いが、長い時を経なくても、二人を結婚に導く事を予感していたかの様だ・・。 

  金沢文庫の鍵のショップで二人の鍵を作り、駅の近くの喜多方ラーメン店で夕食を済ませ 先生のマンションに帰り俺のレースの経歴を先生に伝える事にした、

  始めは小さなクラブのレースから初じめ本格レースの登竜門富士フレシュマンレース・スカイラインGTRのレース仕様車で出場、その年ラッキーにも優勝 それからランクアップしながら数々のレースに出場かなり良い成果でしたが、

 始めの就職はある電気メーカーの商品開発技術部に配属されたが、 妻が入院それに妻の会社を飛び出した事で資金もままならずレース活動中止に至った事、レース関係者に何とか継続出来ないか相談が有って残念がられました、

 俺の気性に合わなかった事とカーレースに魅せられ、別れた妻と出会いその父の会社に転職したが知っての通りそこも飛び出しレースも出来なく悶々としたあげく、将来海外のレース活動や英会話も含め良いと思い、

 日本政府経由の条件の方が良かったがレース活動も自由に休みが取れないので、交渉して横須賀X軍基地にその時は休ませて頂ける条件で米海軍に直接パートで就職させて頂き、日本従業員の為のプログラムと日本語用PCの設置扱いの指導等を担当等々・・・後は先生に話したとおり

タッチおじさん ダヨ!.jpg 此処まで読んで下さり有難う御座いますストーリ【前編5】クリックね《http://touch-me.blog.so-net.ne.jp/2012-09-29》へ続きます是非お読み下さる事お願いね


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つなみ

うふふ、わたし、この回が好きなの。
美味しいあさごはん、素敵(*´∇`*)
タッチさん、お誕生日おめでとうございます。
こっちにも書かせてください(≧∇≦)
by つなみ (2013-03-18 15:28) 

PATA

ご訪問とniceありがとうございます。
何とかここまで読みました。時間のあるときに
また来ますね。
by PATA (2013-04-29 15:32) 

テレーズ♪

http://support.microsoft.com/kb/2539126/ja

こういう設定をする必要があるみたいです。
by テレーズ♪ (2013-05-13 02:22) 

ちゅんちゅんちゅん

こんばんは!
ミツコ、いい香りですよね。
今回のお話にぴったりの香りだと思います(^^)
by ちゅんちゅんちゅん (2013-06-10 03:03) 

つなみ

ブログやっと更新しました(*´∇`*)ノシ
by つなみ (2013-07-01 15:44) 

ちゅんちゅんちゅん

こんばんは!
ちっとも涼しくなりませんね・・・
さすがにナマモノは避けています。
今日行ったスーパーで
鎌倉ハムのKウィンナー買ってきました♪
好きなんですよ(^^)
変わらない美味しさ~!!
by ちゅんちゅんちゅん (2013-08-22 05:08) 

つなみ

タッチさん、niceとコメントありがとうございました m(__)mぺこり
ちょっと読み返しました(*´∇`*)
金沢は何回か行きました。懐かしいです。
by つなみ (2014-01-30 11:21) 

mimimomo

こんにちは^^
何だかかなり物語が加筆されたようですね~
今日はここまでです^^
by mimimomo (2015-08-26 14:42) 

mimimomo

こんばんは^^
若いですね~^^ 結婚40数年になると、もう若かりし頃のときめきなどもすっかり忘れちゃいましたね~
by mimimomo (2017-08-12 18:39) 

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